平成20年度「質の高い大学教育推進プログラム(教育GP)」に選定
九州大学・西南学院大学・鹿児島大学
取り組みの概要
本取り組みは、九州管内の4つの大学が連携し、フィールドワークを基盤とした学生主導型の合同ゼミを教育プログラムとして位置づけ、山積する地域課題の解決に資する人材の育成を図る取り組みです。目指す人材像は、一言でいえば「地域活性化人材」という言葉で表現できます。
大学と地域社会の連携は今日ではしばしば見られますが、本取り組みの特徴は、九州の四つの大学が合同して合宿を行い、一つのテーマの下、文献渉猟とフィールドワークを組み合わせ、学生同士の討論を通じて問題への理解を深めていくという点にあります。また、二泊三日の合宿は企画段階では教員も指導助言を与えますが、合宿のスケジュール管理を含めた運営や討論の段取りや進行などはすべて学生が行う「学生主導型」ゼミです。本取り組みは、この合同ゼミをカリキュラムに位置づけ、適正なサポート体制を構築し、政策教育を通じた学士課程教育の質的向上を目指すものです。
私たちが目指す”地域活性化人材”とは
目指す人材像である”地域活性化人材”とは、
@ 地域課題の発見・把握のプロセスを身につけている。
A 情報発信力に基づいた企画立案力を身につけている。
B プロジェクト遂行のためのマネジメント能力を身につけている。
という人材です。
私たちが目指す「学生主導型ゼミ」とは
私たちが目指す「学生主導」とは、合同ゼミの企画と運営のほとんど(ゲストとの交渉なども含めて)を学生たちが自ら行うことです。もちろん、教員は指導や助言を行いますが、企画段階から学生たちが主体的に取り組むことを「学生主導」と言っています。よくある質問に、学生たちがそんなに主体的に取り組むのですかというのがあります。たしかにこれは難しいのですが、私たちの合同ゼミは、「合同」であるがゆえに、この主体性が発揮されるといえます。合同ゼミの主催校はもちまわりで毎年交代するのですが、当番校になったら、他大学に迷惑はかけられない、他大学から笑われたくない、自分たちがしっかりしなければ、といって頑張るようです。教員はあくまで黒子に徹した方が効果があるようです。
取り組みの全体像