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地域紛争予防・解決部門

人吉農芸学院法教育プロジェクト(その1)(2022年7月8日)

人吉農芸学院との教育及び学術研究に係る連携協定に基づく取組み 

 

人吉農芸学院在院者への法教育の実施報告

 2022年7月8日13時30分から、人吉農芸学院に在院する約40名の在院者に対して、「大切なことは何? 人吉農芸学院法教育プロジェクト~その1」と題した講義を行いました。その内容は、次のようなものです。

 

 人はそれぞれ嫌なことや好きなことがあって、ある人が好きなことを他人に押し付けると、他人にとって嫌なことになる場合もあり、好きなことばかりをやり続けると、飽きてしまい、それが嫌なことに変わることもあります。

 他方で、人にとって大切なことは何かを考えると、多少の違いはあっても、大切なことはどんな人にとっても共通していることが多いことがわかります。

 人は独りでは生きていけません。色んな人とおつきあいしながら生きていかねばなりません。ある人にとって嫌いなことをする人とも出会ってしまいます。そうした人ともお付き合いしながら生きていくためには、共通の大切なものを守ることが必要になります。

 共通な大切なものの例として、人が生まれてから殺されることなく生きること、お金や物を打バレないこと、健康で文化的な生活ができること、好きな住居や仕事を選べること、言いたいことが言えることなどがあります。これらは、日本国憲法によって私たちに生まれながらに保障されているものなのです。

 これらの基本的人権は、義務を果たした者だけが保障されるわけではありません。赤ちゃんは義務を果たさなくとも、周りの大人から大切に育てられるのですから。従って、基本的人権保障が先で、義務を果たせるようになるのが後なのです。

 それでは、皆さんが実際に困ったときにどうされましたか?憲法が定める理想と、現実との間には大きな違いがあります。それを踏まえて、皆さんが困ったときにどうしたら良いかについては次の機会に、また一緒に考えましょう。

 

 以上の内容の講義に際して、在院者の皆さんから、自らが思う大切なものについてのご意見や、表現の自由と侮辱罪の関係についての鋭い質問など、活発な反応がありました。

 講義終了後は、次回の法教育企画についても、人吉農芸学院で在院者の教育に従事していらっしゃる法務教官の皆さんと活発な意見交換を行うことができました。

 今後も、この法教育プロジェクトをさらに発展させていきたいと思います。

(岡田行雄)