教員紹介
学部長挨拶、沿革
学部長挨拶
法学部長 鈴木桂樹

 少子高齢化と人口減少社会の到来のなかで、性別や年齢の違い、家庭責任や障がいの有無あるいは価値観や考え方の違いを互いに認め合い、それぞれの能力を引き出すことが、地域社会の持続的発展のための必須条件になっています。
 他方、経済のグローバル化、市場の成熟化、知識産業化の進展のなかで、経済活動はどれだけ長く働いたか、どれだけ多く生産したかではなく、新しい価値をいかに生み出したかによって測られる時代になっています。創造性が競争力の源泉となり、多様な経験と視点による市場創造力の確保が経営戦略上も意義をもつにいたっています。
 近年、現代社会の諸課題をめぐる議論において、しばしば「ダイバーシティ(多様性)」という言葉に注目が集まるのもこうした状況認識によるものと言えるでしょう。そして大学には、こうした多様性への志向を備えた人材の養成が求められています。他者の意見に耳を傾け多元的に物事を考察できる能力が必要とされています。
 熊本大学法学部は、幅広く深い社会認識と多様な価値の理解力を備え、法的・政策的素養をもとに、自らの頭で考え、判断し、解決策を提示する能力、論理的に筋道を立てて考えていく能力の養成を目指しています。法学と政治学を柱として組み立てられてきた従来の法学部教育に加えて、経済学、紛争解決学など多様で幅広い学問分野の授業を提供しています。教員の研究分野も多種多様で、年齢構成やジェンダー構成もバランスがよく、いろいろな視点や立場から物事を考える条件が整っています。
 わたしたちは、体系的カリキュラムと社会科学に関する幅広い科目群、少人数教育や進路指向型教育など、多様な視点と論理的思考の修得にとって最適な環境を提供することを通じて、学生一人ひとりの公私にわたる人生の基礎体力の形成に貢献してゆきたいと考えています。
 このウェブページを通じて、熊本大学法学部に興味を持たれ、法学部の研究・教育活動をご理解いただけましたら幸いです。

沿革

 熊本大学法学部は、加納治五郎やラフカディオ・ハーン(小泉八雲)、夏目漱石が教鞭をとり、物理学者寺田寅彦、政治家池田勇人、ノーベル平和賞受賞者佐藤栄作らが学んだ第五高等学校を母体としています。新制大学としては、直接の前身である法文学部が昭和24(1949)年に開設され、昭和54(1979)年の改組により法学部が設置されました。
 法学部が母体となった大学院としては、法文学部時代の昭和33(1958)年に法文学専攻科が、昭和47(1972)年には大学院法学研究科修士課程が設置され、平成20(2008)年には大学院社会文化科学研究科の博士前期課程、同後期課程に改組されて現在に至ります。また、平成16(2004)年には法曹養成研究科も開設されました。
 法学部は黒髪北キャンパスの中央に残る19世紀に建てられた煉瓦造りの旧五高本館の北側、五高寮歌にも歌われた武夫原(ぶふげん)グラウンドの東側にあります。美しい煉瓦造りの五高時代の建造物と古い森に囲まれ、アカデミックで格調高い雰囲気を漂わせています。