学生リレーエッセイ

2021.11.08  <学生S(2021年11月8日)>

 グループワークとは、数人でテーマについて討論や、作業をすることである。ゼミの中では、判例の報告レジュメを作成することがそれにあたる。私は、4年生なのであるが、後期のゼミでは、1年後輩の3年生と判例報告資料をつくることになり、私にとって学ぶことの多い経験となった。
 これまでのゼミでは、判例報告では同学年だけで行っていたため、お互いがどんな人であるか、ある程度分かったうえで行うことができていた。それに対して後期のゼミでは、3年生のゼミ生と報告を行い、3年生のゼミで議論を行うということで、いつもとは少し違う緊張感を持っていた。それもあり、これまでのように各自で作ったレジュメのデータをやり取りしてLINEで打ち合わせをするというやり方ではなく、毎回ZOOMを利用して直接会話をして意見を交換しながらレジュメを作成することにした。まずは判例を読んで感じたことを話し合ったうえで、事例や論点についてお互いにわからない部分の確認を行い、私見の方向性を決めて、レジュメを作成した。これにより、お互いが判例についてどのような考えを持っているか、何を一番主張したいと考えているかをある程度理解したうえでレジュメを作成し、報告を行うことができた。この方法でのレジュメ作成は、これまでのやり方よりもとても効率が良くなったと感じた。それは、オンラインという形式で直接顔を合わせることができなくても、お互いに顔を見て自分の言葉で意見を伝えあい、お互いを理解することができたからだと考えている。
 また、相手との信頼関係もとても重要だと改めて気づいた。今回のレジュメ作成についても、最初はお互いに探り探りの状態であったと思うが、会話を重ねていくうちに、素直に思ったことを話せるようになったり、相手の意見に対して質問できるようになったりして、楽しいと感じられるようになった。これは、自分の意見をしっかり話して、私の意見に耳を傾けてくれた3年生のゼミ生のおかげであり、感謝している。
 このようにZOOMを使ってのレジュメ作成で気づきの多い経験であったとともに、これまでのやり方を変えてこなかったことについて反省した。レジュメ作成以外についても言えることだが、「今までこうだったから」というのではなく、自分たちでできる最善の方法を常に考えていかなければならないと改めて感じた。ただ、今回の判例報告で個人的に一番強く思ったのは、グループワークについて信頼関係がとても重要で、信頼関係を築き、深めるために、今後もいろんな方法を考えていかなければならないということである。