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法学部の森大輔准教授が日本法社会学会第22回学会奨励賞を受賞しました。

 本学法学部准教授の森大輔の論文「日本における死刑の抑止効果――3つの先行研究の計量分析の再検討」(熊本法学148号,2020年3月)が、この度日本法社会学会における第22回学会奨励賞(論文部門)を受賞しました。

熊本法学148号.jpg森大輔「日本における死刑の抑止効果――3つの先行研究の計量分析の再検討」(熊本法学148号,2020年3月)

法社会学会 学会奨励賞
http://jasl.info/ippan/shoreisho

 
森大輔から一言
 本研究は,日本の死刑の抑止効果についてデータ分析した過去の研究を,再検証したものです。「犯罪を行うと刑罰が科せられる」ということを考えて人々が犯罪を思いとどまるという効果を抑止効果と呼びますが,死刑にこうした抑止効果があるか否かは議論のあるところです。
 これについて日本の犯罪に関するデータを用いて分析した研究が過去いくつかありますが,死刑は統計的に有意な抑止効果を持たないという結果となった研究がある一方,死刑は統計的に有意な抑止効果を持つという結果となった研究もあります。これらの研究で使用しているデータは似通っているにもかかわらず,なぜこのような分析結果の違いが出たか,という点が,本研究で検証しようとした問題の中心です。
 本研究のきっかけは,熊本大学法学部の法社会学の講義で,データ分析の例の一つとして死刑の抑止効果に関する分析を取り上げたことでした。その後に内容を深めて,熊本大学で開催された法と経済学会で発表し,熊本法学に論考を掲載していただいて,今回の受賞に至りました。熊本大学法学部の皆様に感謝いたします。