
2025年度外務省専門職員試験に本学部4年生 宮川愛華さんが合格しました
2025年度外務省専門職員試験に、本学部4年生の宮川愛華さんが合格されました。熊本大学法学部では、約25年振りの快挙となります。
以下、宮川さんにお話を伺いました。
〇外交官を志したきっかけは
「ウクライナ侵攻が大きなきっかけです。そのときは、漠然と"戦争は悪だ"と考えていましたが、法学部入学後に国際法を学んで、ロシアの行為が国際法違反だということを知りました。そのため、規範があるにもかかわらず、それが守られていない状態を知って、今後も国際社会が暴力に訴える方向に進むのではないかという危機感を感じました。そんな中、熊大法学部のキャリア科目である『法学部生のキャリアデザイン』という科目で元外交官である先輩のお話を伺う機会があり、国に直接働きかけることができるのは外交官だけだと考え、外交官を目指すようになりました。」
〇熊大法学部での学びの中で、試験合格に役立った授業を教えてください
「一番興味があり、役立ったのは国際法の授業です。3・4年生で受講する専門演習も国際法担当の林一郎先生のゼミを選びました。国際法の授業では、現在の国際社会で生じている問題とリンクさせながら国際法の基礎を講義していただき、"国際法が生きている"ということを実感しました。また、ゼミでは模擬裁判を通じて、条約や慣習国際法に基づき異なる意見を交わすことで、国際法に基づいてより説得的な主張を行うことができるか、実践で学ぶことができました。」
〇そのほかに、興味をもった授業を教えてください
「国際関係論や国際経済論など、国際的な問題を扱う科目全般に興味をもち、積極的に受講しました。いずれの科目も、国際社会で生じている現代的な問題について専門的な視点からアプローチする科目で、学問と日常がつながる面白さを感じました。」
〇どんな外交官になりたいですか
「常に日本の国益を第一に考えて、主張すべきは国際法に基づいて主張し、そのうえで、交渉を通じて相手国との合意形成を実現することを目指します。
また、自分自身としては、語学や国際情勢を学び続け、常に日本を体現するプロフェッショナルとしての責任を果たしていきます。」
〇これから入学される高校生に一言
「自分が持っている問題意識や、考えというのを大事にしてほしいです。なぜならその考えが、大学での学びを通して、自分の進路を選ぶきっかけになりうると思うからです。
また、入学後は、学びの機会を失わないように、積極的に幅広い科目を履修することをおすすめします。
高校で学んだことは、必ず今後の人生を豊かにするものなので、目の前の学びに全力を尽くして頑張ってください。」
なお、宮川さんの試験合格については、2025年10月16日の熊本日日新聞でも紹介されました。





